レカロシートのレビュー(まとめ)

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キャンピングカーの運転席シートをレカロSR-7Fに交換して1ヶ月経過し、1,000kmほど走行しました。総評は非常に良いです。ネットでレカロシートのレビューをみると全て高い評価です。そこで、キャンピングカーに特化してなおかつ主観が入っての突っ込んだ評価をしてみようと思います。今回のレビューはちょっと長文です。すいません。🙇

評価するポイントは①乗降性 ②ホールド性 ③クッション性 ④運転姿勢 ⑤疲労度 ⑥腰への負担 の6つです。

①乗降性

シート座面がフラットなタイプを選びました。パピちゃんはベースがカムロードですので、運転席へは登る感じで乗車します。乗る時は頑張って乗り込むことができると思いますが、降りる時は厳しい。座面サイドサポートの上をずりずり擦れながら下へ降りる感じです。意識して擦れないようにしようとしても(ハンドル位置の調整にもよりますが、)意外とハンドルと座面に隙間がなく窮屈です。座面がフラットなタイプでも、結構厳しい状況です。座面サポートありのタイプではサポート部の出っ張りを潰す感じで降りることになると思います。何度も乗り降りすることで座面サポートを劣化させると思います。乗降性は座面フラットが大正解でした。

②ホールド性

サイドサポートがしっかりあるため脇腹から腰にかけてしっかりサポートされます。シートに深く腰を入れて背中を背もたれに預けるとガッチリサポートされます。サイドサポートはSR-7Fを選んだのでサポート部がしっかりしています。好みもあるでしょうが、このサポートが運転姿勢にも大きく影響します。左右へのブレは非常に少ないです。ショルダー部もシートのホールドがあり、肩の部分がしっかりサポートされます。座り方が肝です。シートを倒しすぎると、体をシートに預ける姿勢ではハンドルに手が届かなくなります。シートバックは立て気味が正解です。座面はフラットタイプにしたので座面サイドの太ももから膝にかけてのサポートは少なめです。ノーマルシートと変わらない感じか少しマシという印象です。驚きはショルダーサポートです。ちょっとした張り出しですが、これが運転時の身体をしっかりサポートしてくれるので、左右への振れがかなりなくなります。

③クッション性

座面と背中、体が直接触れる部分は、グラスメッシュ素材で通気性があるタイプです。暑がりの私には良い選択です。シートバック全体は硬くもなく柔らかくもなくといった感じです。クッション性を感じないといった方が良いかも。

座面はやや硬めですが、嫌な硬さではなくしっかり体重を座面全体で受けとめている感じです。長時間運転にはこれが良い効果をあげているかもしれません。

背中のランバーサポートは自分で調節するタイプです。詰め物をして調整する仕様です。レカロに変えたことで、着座姿勢がかなり変わりました。シートに体を預けるにしても今までよりシートバックが立った状態です。この姿勢で運転するとランバーサポートが必要になりました。レカロノーマルより少し厚めのランバーサポートが良いので、標準で添付されている詰め物で調整しました。しばらくはこのままで様子見です。

サイドサポートの部分は座面よりさらに少し硬めの印象です。脇腹から下のあたりをしっかりサポートしてくれるので安心感があります。この部分は体型により感じ方が変わると思います。座った直後としばらく走った後でも感じ方が変わると思いますね。腰の部分をどのように入れてポジショニングを行うかでかなり様子が変わります。自分に都合の良いポジションを見つけられるとよりフィット感が出ます。

④運転姿勢

レカロシートに変えることによって運転姿勢が大きく変わります。シートにからだを預けることによって、シートバックが立ってきます。今までのように寝かせ気味のシートバックでは、ハンドルに手が届かない。

シート全体で体をホールドしてくれるセッティングなので、高速など直線が多くハンドルを大きく切る必要が少ない道路では、からだをシートに預けて運転することでリラックスできるし、適切にホールドサポートを感じるので運転がかなり楽になります。

右左折が多い道や山坂道などでハンドルを大きく切る必要がある道路では、少しだけ前傾姿勢になるため、ショルダー部がシートから外れ、ホールド感が若干悪くなります。どうしてもトラックベースの車両ですので、右左折はハンドルを切る量が多いため仕方がないと諦めるしかないと思います。

⑤疲労度

年と共に運転の疲労を感じることは多くなり、今では2時間連続運転は厳しい。レカロシートでは疲労感が減ると多くの方は言われますが、私的には大きく変わってない気がします。運転姿勢が良くなって、ホールド性も上がったのでからだの揺れは少なくなっていることは間違いありません。しかし連続運転の時間が一緒ならば疲労度はほとんど一緒のように思います。

⑥腰への負担

もともと自身は腰が悪いわけではなく、長い運転により疲れても腰が痛くなることはほとんどありませんでした。同じ姿勢が長く続くことによっての腰が疲れるということはありますけど。ただレカロシートに替えて運転姿勢が良くなり、ホールド性が高くなったことで腰への負担は大幅に軽減されていると感じます。きっと腰痛持ちの方には良いだろうと想像できます。

全体レビュー

標準のシートベルトの取り出し口の位置が気になります。右肩後方に有ります。結構取り出しにくい位置です。また、ドアを閉めてしまうと、シートベルトの位置によっては前までベルトを回すことができず、ドアを開けてベルトを前まで回してドアを閉める必要があります。ドアとレカロシートの間がほとんど隙間がない状態になっているので、仕方がない感じです。ひとつの工夫としては、シートベルト引き出し口を一番上側にセットしておくと、シートベルトを外した時にシートベルト金具がシートの右肩部分で引っ掛かってシートの前にあるため、降車時にシートベルトが裏側にまわることが少なくなりました。したがって乗車時にベルトの引き出しができないという事象がかなり無くなりました。

左側アームレストは使い勝手がいいです。あるとかなり運転サポートしてくれます。楽になると思います。高さの調整は無段階で都合のいい高さに調整できます。一旦上げてからおろすには、上限まで上げ切ってから一番下まで下げて再度上げる必要があります。一番下まで下げる時には少しシートベルト受けとサイドブレーキが邪魔をして操作しにくいのでご注意を。私はシートベルト受けの位置を少し調整しました。

シートバックを前方に倒す時には、このアームレストがサイドブレーキと大きく干渉します。シートバックに薄いカバンを置いて車検証などを入れているので、これを取り出す時にはシートを前方に倒す必要があります。前方に倒す頻度が少ないので、これで我慢するしか方法がありません。ここは完全に盲点でした。アームレスト無しであれば問題ないです。アームレストによる快適性とシートバックを前方に倒す時の不便さのトレードオフです。

右側アームレストは取りやめて大正解。運転席ドアとシートの隙間は有りません。これではアームレストがモロに干渉です。しかも乗り降りするたびにアームレストが邪魔ですから、ショップや皆さんのアドバイス聞いてよかったです。私の場合、レカロシートに替えた恩恵として標準ドアのアームレストが割と良い感じのところにきました。

乗車中のシートバックの位置調整が少々やりづらいです。レカロシートの背もたれ角度調整は腰の位置後方左右にある三角形のダイヤルを回す事で無段階に調整できます。ここへのアプローチが狭いです。右側はドアを閉めた状態では手が入りません。左側にはかろうじて手が入る隙間があり、ここからアプローチして調整しています。一旦ポシションが確定したら調整することは少ないですけどね。自分以外の人が運転することもほぼ無いですから。

シートは体型によるフィット感の違いがあると思います。身長や体重によってかなり変わると思いますので、シート選びはこの辺りが重要となりそうです。シートを選ぶときは私のように感覚重視よりもお店の方に相談されること、実際に実物に座ってみることが良いと思います。私はたまたまいい選択をしたので問題ありませんでした。

キャンピングカーの場合は私の選択を基準にされると良いと思います。座り心地優先ならLX-F、腰痛対策ならエルゴノミクスシートの選択を視野に入れてください。キャンピングカーならこの範囲でのシート選択で大丈夫だと思います。あとは自分が優先したい機能と我慢できる機能を考えて違うシートの選択も有りです。キャンピングカーにスポーツ用バケットシートなんて驚きですけどね。

シートレールも大事です。私は何の迷いもなくレカロ純正にしましたけど。お店の人が最近は純正でないと車検時に苦労するかもしれませんと言われてました。シートの高さを気にされる方は、レカロ標準を使われない方もみえるようですのでご注意を。

アイポイントの違いはほとんど感じません。ただほんの少しだけ、着座位置がセンターより右側に移ったように思います。微妙な感じ方なので、今は気にしないようにして乗ってます。一度お店にも相談したんですが、色々話した結果、今のままとしました。恐らく1cmも違わないレベルです。

誤解を招くような表現で申し訳ないですが、レカロシートは大人版のチャイルドシートのように考えています。きちっと正しく座れば、すこぶる良いです。性能だけでなく、ブランド力も十分です。心の満足も得られます。私の場合、レカロにしてよかったです。BRIDEではこの心の満足感は得られなかったでしょう。

レカロシートは決して安い買い物ではありません。どちらかと言うと、贅沢嗜好品のように思ってさえいました。だから必要性はそれほど感じていませんでしたので、2年間ノーマルシートで走ってきました。しかし今後続く長い運転を私がメインで(ほぼ私1人で)するのならばとシート交換を意識し始めてYouTubeなどを見ておりました。実際にシート交換してこれほど良かったと思うことに驚いています。お安くは無いですが、ぜひ検討いただいた方が良いと思います。昭和のおじさんはレカロを自信を持ってお勧めします。運転する楽しみが増えました。

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