電気について考える　電気事情『給電』

どのように電気を使うかが給電システムだと考えています。どのような電化製品を使うか、消費電力はどれぐらいか、どれくらいの時間使うかを整理することで電気の使い方が決まり、給電が明確になります。

キャンピングカーのサブバッテリーは１２Ｖ直流が多いです。キャンピングカーでは家庭用の電化製品を使うことがよくあるので、１２Ｖ直流から１００Ｖ交流に変換しなくてはなりません。そのための装置がインバーターになります。（インバーターは正弦波の出力ができるものを選びましょう。ポータブル電源と同じです。）１２Ｖバッテリーから直流でインバーターに入力して１００Ｖ交流を出力します。この時に使うインバーターの容量で利用できる家電が制限されます。通常エアコンや電子レンジであれば、１５００Ｗのインバーターで大丈夫ですが、大きな消費電力のものを同時に使うことはできません。ドライヤーと電子レンジやエアコンは同時に使うことができないでしょう。家庭で使われている電気回路は基本的に1回路１５００Ｗまでの消費電力が使えるように考えられています。

延長コンセントのケーブルの規格もそのようになっています。キャンピングカーで使う家電もそれと同じ程度の消費電力を想定しています。中には２０００Ｗや３０００Ｗといった大きな消費電力でも使えるインバーターもありますが、大きいことが必ずしも良いとは考えていません。使用する目的を考えて適切な容量を選ぶほうがいいでしょうね。大きくなればインバーター自身の消費電力も大きくなりますし、接続に使う電気ケーブルも太くなる必要があります。給電では使う電気製品に見合った給電システムを使うことが電気を節約できますし、安全性も高くなると考えます。

また、インバーターを使うと自身の電流や待機電流で電気をロスしますし、変圧（１２Ｖから１００Ｖ）することの電気ロスも発生します。なるべく変圧せずに適正な商品を使うことが良いと思います。キャンピングカーには１２Ｖ系の電化製品（冷蔵庫やFFヒーター）があります。これらはバッテリーからの電気をロスが少なく利用できることになりますので、電気的ロスから考えるといい選択だと思います。適材適所が理想です。

我が家のキャンピングカーにはインバーターが２個ついています。１２２Ｗタイプと１５００Ｗタイプです。２個ついている理由は使い分けをするためです。大電流を使う場合は１５００Ｗインバーターを使います。小電力を使う場合は１２２Ｗタイプを使います。そうすることでインバー自身の消費電流を抑えることができるためです。いつも1500Wインバーターを電源オンすると何も負荷をかけなくてもかなりの電気を使っていることに気が付きます。必要に応じて1500Wインバーターをオンオフして使っています。

車内入り口左側についているメイン電源のスイッチは、122Wインバーターの電源と連動しています。メイン電源オンで、冷蔵庫メイン照明が連動するようになっています。我が家で使う大電流電化製品は、エアコン，電子レンジ，IH調理器，湯沸かしポットです。エアコンは冷房で使うと700W，電子レンジは1000W，ＩＨ調理器は1000W，湯沸かしポットは800Wです。

ちょっとした工夫はＩＨ調理器と湯沸かしポットです。最大消費電力が1000W以下の商品を選びました。それぞれ同時利用しないことで単体利用できます。ポータブル電源をサブバッテリーと併用すると電子レンジとエアコンが同時に稼働できます。ポータブル電源は合計2000Wまでの電化製品を使うことができるので、エアコンをポータブルで、電子レンジをサブバッテリーで使うことができます。車内で電子レンジ使うとき一々冷房止めなくても大丈夫なので便利です。おまけにビルダーからの禁止技、エアコンの暖房利用もできてしまいます。

今後はテーブルでよく使うＩＨ調理器や湯沸かしポットはポータブル電源、エアコン，電子レンジはサブバッテリーをメインで利用しようと考えています。適材適所で電源を使うことでポータブル電源を全く使わないことが無いようにし、負荷分散しようと思っています。